雙葉を志望するご家庭では、「記述の採点基準がわからない」「家庭でどう直せばよいかわからない」「塾だけで十分か迷っている」といった不安を抱くことが多いでしょう。そうした迷いに寄り添いつつ、本記事では系列の第1回として、雙葉の国語で求められる『書く力』の考え方と、家庭で始められる具体的な準備・添削の入口を整理します。期待値としては、まず保護者が次に何をすればよいか判断できることを目標にします。
なぜ雙葉の国語で“書く力”が問われるのか
雙葉の入試では、単に本文の語句を抜き出すだけでなく、要旨整理や自分の言葉で説明する力が重視されます。採点者は「読み取り(何を答えるか)」「根拠提示(どこを参照したか)」「表現(わかりやすさ)」の三点を総合的に見ます。したがって、家庭では答案の正確さだけでなく、理由の示し方と文章の構成に着目することが必要です。
家庭で最初にやるべきチェックポイント
- 設問の指示を確かめる(抜き出しか説明か、字数指定の有無)
- 字数・構成を守れているか(導入・根拠・結論の順が取れているか)
- 抜き出しと説明の違いを意識しているか(本文の語をそのまま使うのか、言い換えて説明するのか)
- 答案が一文で収まる場合でも、根拠提示が明確か
チェック項目一覧(家庭での短時間点検用)
| チェック項目 |
|---|
| 見るべきポイント |
| 設問解釈 |
| 「なぜ」「どこを根拠に」を設問が求めているか |
| 根拠提示 |
| 本文のどの部分を使ったかが明示されているか |
| 表現の明確さ |
| 主語・述語があいまいでないか |
| 字数配分 |
| 根拠に偏りすぎて結論が薄くないか |
保護者が見落としがちな落とし穴
- 設問の「抜き出し」「説明」「理由」の違いを混同する
- 要旨と感想を取り違え、事実と意見が混ざる
- 字数を守るあまり要点が削られる(字数配分の失敗)
- 時間配分を気にしない練習ばかりで、本番で書き切れない
家庭でできる簡単な添削手順(実践的チェックリスト)
- 設問を声に出して読む。子どもに「設問は何を聞いている?」と説明させる。
- 子どもの答案を本文と照らして、根拠となる一文・語句を指ささせる。
- 下記の短いチェックリストで1回目チェック:設問に答えているか/根拠が示されているか/表現は明確か。
- 改善点を1〜2点に絞って具体的に示す(語句の言い換え・主語を明確にする等)。
- 再度書き直し→同じチェックを2回繰り返す。3回目でも安定しない場合は外部検討。
添削の具体例(添削前→添削後)
例1:要旨を70字程度でまとめる問題
添削前(約72字):
人々が新しい技術を使うことで生活が便利になったが、同時に自然の環境や伝統的な技術が失われることを心配している。
添削後(約68字):
新しい技術の普及で生活は便利になったが、同時に自然環境や伝統技術の喪失が懸念される。
解説:添削では、主語と対比構造をはっきりさせるために句を簡潔化しました。読み手が要点(便利さと懸念)を一目で取れる構成にしています。
例2:理由提示(50字前後)
添削前(約58字):
彼は友達を大事にしているから、人の話をよく聞くし、困ったときには手を貸すから、信頼されている。
添削後(約55字):
彼は人の話をよく聞き、困ったときに手を貸すため、友人からの信頼が厚い。
解説:理由→結果の順に整理し、重複表現を削って簡潔にしました。答案の因果関係が明瞭になります。
過去問の使い方:採点基準のモデル化に活用する
過去問は「採点基準をモデル化」するための素材です。年ごとの問題文や問い方は変化しますから、出題の細部から断定的な結論を導くのは避けます。大切なのは、次のプロセスを身につけることです:設問→本文読み取り→根拠抽出→自分の言葉で整理→字数内に収める。このプロセスを繰り返し、答案作成の型を体得しましょう。
外部添削を検討すべき判断基準
- 家庭で3回程度の改善サイクルを回しても答案が安定しない
- 表現の的確さや要旨整理が身につかない(同じ指摘が繰り返される)
- 入試本番で時間配分が守れない・書き切れない
上のいずれかに当てはまる場合、外部添削や個別相談で第三者の視点を入れることをおすすめします。客観的な採点や、入試傾向に即した指導で改善が早まることが多いからです。
次の一歩:家庭ですぐ始められる実践案
- 今ある模範答案から1題選び、親子で設問分解→根拠探しを10分でやる
- その答案を親が1点だけ修正(表現の明確化)して比較する
- 週に1回、過去問でプロセス練習(解答プロセスをノートで記録)する
もし外部の比較や試しを希望する場合は、フリーダムオンラインとは、WEBワークスと個別ワークスの違い、どんな家庭に向いているか、よくある質問 をご確認ください。ご相談やお問い合わせは ご相談・お問い合わせフォーム にまとめています。
まとめ
雙葉の国語記述対策は、読み取り→根拠提示→表現の順に答案作成の型を身につけることが基本です。家庭では設問解釈と根拠の明示、字数配分の練習を中心に、改善点を絞って繰り返すことが効果的です。三回の改善サイクルで安定しない場合は、外部添削や個別相談を検討してください。本シリーズでは次回以降、雙葉の過去問の具体的な使い方や、実際の添削例をさらに詳しく紹介していきます。
