国語の記述を見ていると、本文には線が引かれ、使えそうな言葉も見つかっているのに、答案が問いから少しずれることがあります。「何を書く問題だった?」と聞くと、そこで設問を読み直す。書き始める前に、答える目標が決まっていなかったのです。
雙葉を志望する子の記述対策でも、塾の組み分けや授業のペースに追われ、教わった書き方を使うことが先になる場合があります。書き方を知っていても、その設問で何を答えるのかが曖昧なら、本文のどこを使うかも定まりません。見つけた言葉を先に並べ、あとから問いに合わせようとする答案になりやすいのです。
過去問や記述問題を解くときは、答案を書く前に、設問の横へ「今回書くこと」を一つだけメモしてみてください。長い文はいりません。「誰の」「何を書くか」が自分でわかれば十分です。
たとえば、主人公が誘いを断った理由を問われたら、設問の横に「主人公・断った理由」と書きます。本文へ戻る途中で気持ちを表す言葉を見つけても、このメモがあれば、気持ちだけを抜き出して終わりにくくなります。その気持ちが、誘いを断った理由として使えるのかを確かめてから答案に入れられます。
このメモは答案の下書きではありません。書く内容を増やすものでもありません。本文を探している間に問いを見失わないための、短い目印です。毎回きれいに書く必要もなく、本人が見てわかればかまいません。
今日の記述練習では一問だけ、書き始める前に設問の横へ「誰の・何を書くか」を残してみてください。
