雙葉の中学一年生は、七月、二泊三日で蓼科へ行きます。そこで行うのが、山羊の散歩、牛のブラッシング、搾乳です。山羊を眺めるのではなく、実際に連れて歩く。牛の説明を聞くだけではなく、自分の手で世話をする。なかなかおもしろい夏期学校です。
都会で暮らしていると、牛を近くで見る機会すらほとんどありません。まして、ブラッシングや搾乳となれば、家族旅行で簡単にできることでもないでしょう。同じページに残る以前の紹介では、畜産実習を通して命の尊さや環境問題を学んだとも書かれています。実際に動物に触れたからこそ、考えられることがあります。
ただ、牧場だけで三日間を過ごすわけではありません。山道を歩き、諏訪太鼓の実演を見て、和紙の里ではうちわを作ります。自然、動物、その土地の文化。いろいろなものに実際に触れる内容になっています。
学校を選ぶときは、授業や大学合格実績に目が行きがちです。しかし、入学後の六年間には、教室の外で過ごす時間もあります。そこで何を経験させようとしているのか。学校の考え方は、こういう行事にも出るものです。
中学一年生の七月ですから、入学してまだ数か月です。雙葉での生活は、四谷の教室だけで進むわけではありません。山羊を散歩させ、牛に触れ、和紙でうちわを作る。受験生にも、入学後の生活を想像しやすい学校行事だと思います。
