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太陽に関する問題

桜蔭中学の問題です。


つぎの文章を読み、下の問いに答えなさい。
春分の日、関東のある地点(北線35度、東経140度)において、図1のように、長さ10cmの棒を地面に垂直に立て、一定時間ごとにかげを調べたところ、図2のようになりました。

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問1 図2のAの方位を答えなさい。
問2 かげが最も短くなるのはいつですか。つぎのア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.12時より前  イ.12時  ウ.12時より後

問3 かげが最も短くなる時のかげの長さはどうなりますか。図3を参考にして、つぎのア~エから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.5cmより短い    イ.5cm以上10cm未滴  ウ.10cm以上20cm未満  エ.20cm以上

 春分の日のかげのようすをもとにして、午前6時から午後6時までの1時間ごとに目盛りを刻んだ日時計を作りました。

図4はそのばん面で、春分の日のある時刻のかげS1が書かれています。ところが、別の日の同じ時刻におけるかげは、S2のようになり、異なる向きになってしまいました。

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問4 S1のかげができた時刻は、春分の日のア.午前8時、イ.午後4時 のどちらですか。記号で答えなさい。

問5 S2のかげができたのはどの日ですか。つぎのア~ウから1つ選び、記号で答えなさい。
 ア.夏至  イ.秋分  ウ.冬至
問6 つぎの文章中の①~⑤に適するものを、それぞれ選び、記号で答えなさい。
 図5は、春分、夏至、冬至の太陽の通り道を、とうめい半球(太陽などの天体がその球面を移動しているように見立てたもの)上に表したものです。この図5のA~Fのうち、夏至の日の入りの位置は、(①)になります。図5から、棒を垂直に立てたとき、季節によって、同じ時刻のかげの向きが異なることがわかります。

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 そこで、図6のように、棒の向きが地軸(北極と南極を結んだ軸)と平行になるようにばん面をかたむけました。

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これにより、かげができているときは、異なる季節であっても、同じ時刻のかげの向きが同じになります。このとき、棒の先たんの向きは(②ア.東 イ.西 ウ.南 エ.北)、ばん面と地面との角度aは(③ア.35 イ.23.4 ケ55 ェ.66.6)です。

 また、ばん面をかたむけたことで、太陽の通り道がつくる面とばん面が平行になります。

 そのため目盛りの間かくは図7のア~ウのうち、(④)になります。そして、7月1日の午後3時のかげの長さは、同じ日の正午のかげの長さと比べると、(⑤ア.短く イ.同じに ウ.長く)なります。

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【解説と解答】
問1 影は北側に出ます。(答え)北
問2 正午に南中するのは明石です。この東経では12時より前に南中します。(答え)ア
問3 春分の日の南中高度は90-緯度です。したがって55°。45°で10cmですから、それより短く、63°のときよりは長くなるからイになります。(答え)イ
問4 西側に影ができていますから、太陽は東側にいるので、午前中です。(答え)ア
問5 影が東西の線を切っていますので、夏至です。(答え) ア
問6 夏至はAーDですが、日の入りですからD。棒の先端は北、緯度と同じ角度で傾けます。傾けたことで、間隔は等しくなり、影の長さは等しくなります。
(答え)①D ②エ ③ウ ④イ ⑤イ

食塩に関する問題

2024年桜蔭中学の問題です。

つぎの文章を読み、下の問いに答えなさい。

水溶液を冷やしたり、水分を蒸発させたりすると、とけているもの(固体)はつぶとなって出てきます。これを結晶といい、ものによって結晶の形や色は決まっています。
たとえば、湯に砂糖をできるだけ多くとかしてから、ゆっくり冷やしていくと(1)結晶が出てきます。これと同じやり方で食塩の結晶は出てくるでしょうか。残念ながら、ほとんど出てきません。なぜなら、食塩は(    2    )からです。食塩の結晶を取り出すには、食塩水から水を蒸発させなければいけません。食塩は100℃での水100gに39.3gまでとけます。
100℃での食塩水から水を蒸発させる場合、食塩の結晶ができ始めるとき、まだ食塩水の(  3  )%が水分ですから、これをすべて蒸発させるのは大変です。食塩水から食塩を取り出すには大きなエネルギーが必要なのです。
海水には約3%の塩(食塩)がとけていますが、海水をそのまま煮つめて塩を取り出すのでは能率が良くないので、こい塩水をつくる工夫が欠かせません。

日本で古くから行われてきた塩づくりに揚浜(あげはま)式製塩という方法があります。まず、細かい砂がしきつめられた塩田の上に海水をていねいにまきます。海水が地下にしみこまないように、塩田の下は( 4 )の層になっています。太陽のエネルギーにより水分が蒸発し、かわいた砂の表面には塩の結晶がつきます。塩のついた砂を集めて、塩田に設置してある箱の中に入れます。(5)箱の上から海水を流しこむと、砂の表面についた塩が海水にとけこみ、こい塩水が下からでてきます。図1は箱の断面を表しています。この塩水を、大きな(6)かまに入れて煮つめていきます。はじめは強火で煮つめ、水分がある程度蒸発したところでいったん火を消して(7)冷まします。その後、弱火でさらに煮つめ、かまの底にたまった塩を取り出します。このように、海水からの塩づくりでは、さまざまな工夫がなされているのです。

問1  下線部(1)はどのような形ですか。もっともふさわしいものをつぎのア~オから1つ選び、 記号で答えなさい。

問2  文中の( 2 )にあてはまる語句を25字以内で書きなさい。
問3  文中の( 3 )にあてはまる数字を、小数第2位を四捨五入して、小数第1位まで求めなさい。
問4  文中の( 4 )にあてはまる語をつぎのア~オから1つ選び、記号で答えなさい。
ア.れき  イ.砂  ウ.粘土  エ.軽石  オ.木

問5 下線部(5)について述べたつぎの文の(a)~(e)にあてはまる数字を答えなさい。ただし、 答えが割り切れない場合は、小数第2位を四捨五入して、小数第1位まで求めなさい。

海水を3%の食塩水とし、箱の下から出てくる「こい塩水」を12.7%の食塩水とします。
100kgの「こい塩水」をつくる場合を考えてみましょう。箱の上から入れた海水はすべて下から出てくるものとし、蠢中で水は蒸発しないものとします。100kgの「こい塩水」にふくまれる水は(a)kgなので、箱の上から流しこむ海水は(b)kg です。箱の上から流しこむ海水にとけている塩は(c)kgですから、砂の表面から海水にとけこむ塩の量は(d)kgと計算できます。それだけの塩がついた砂をつくるためには、少なくとも(e)kgの海水を塩田にまく必要があります。

問6 下線部(6)のかまは、平らなおけのような形をしていて、内側は右図のような直径1.6m、高さ30 cm の円柱形だとすると、かまいっぱいに入る塩水はおよそ何Lですか。もっとも近いものをつぎのア~力から1つ選び、記号で答えなさい。

ア.200 イ.600 ウ.2000 エ.6000 オ.20000 カ.60000

問7 下線部(7)のとき、しばらくすると液面にいくつかの塩の結晶が見られることがあります。その理由として正しいものを、つぎのア~エから1つ選び、記号で答えなさい。

ア.底よりも液面に近いほうがうすい塩水なので、液面に結晶がうかぶ。
イ.液面は蒸発が盛んなので、液面の近くで結晶ができる。
ウ.底の近くから温度が下がるので、液面の近くで結晶ができる。
エ.1cm3 あたりの重さは、塩水よりも結晶のほうが小さいので、液面に結晶がうかぶ。

【解説と解答】
問1 砂糖の結晶は、エのような形が上下についています。
(答え)エ

問2 食塩は水の温度が変わっても、溶ける量があまり変化しません。
(答え)水の温度が変化しても、溶ける量はほとんど変わらない。

問3 100÷(100+39.3)×100=71.78・・・≒71.8
(答え)71.8

問4 海水が地下にしみ込まないようにするので、粘土の層にします。
(答え)ウ

問5
a=100-12.7=87.3
b=87.3÷(100−3)×100=90
c=90×0.03=2.7
d=12.7ー2.7=10
e=10÷0.03≒333.3
(答え) a 87.3 b 90 c 2.7 d 10 e 333.3

問6   80×80×3.14×30÷1000=602.88≒600L
(答え)イ

問7  液面で、蒸発が盛んなので、液面の近くでも結晶ができやすくなります。
(答え)イ

花時計に関する問題

2021年 桜蔭中学の問題です。

つぎの文章を読み,あとの問いに答えなさい。
 植物の花の開く時刻は生育環境や天候によって多少変わりますが,植物の種類によってある程度決まっています。1日のうちで,開花時刻の早いものから順に円状に並べて植えることで「花時計」を作ることができます。表1は東京で見られる植物を用いて作られたものの1つです。

問1 表1の(A)~(C)にあてはまる植物名の組み合わせとして正しいものをつぎのア~カから選び,記号で答えなさい。

 植物の開花には光や温度が関わっています。アサガオの開花と光や温度との関係を調べるためにつぎのような実験をしました。
 温度を20℃,23℃,25℃に調節した光の入らない箱を3つずつ用意しました。ある日の18時に切り取ったアサガオのつぼみをそれぞれの箱に入れました。箱の中に蛍光灯を入れておき,光の条件をつぎの①~③のように変えて,翌朝の状態を観察しました。表2はその結果をまとめたものです。
① 一晩中蛍光灯の光を当てた。
② 18時から22時まで暗くし,その後蛍光灯の光を当てた。
③ 18時から翌日2時まで暗くし,その後蛍光灯の光を当てた。

問2 アサガオの開花について,この実験から正しいと考えられるものをつぎのア~キからすべて選び,記号で答えなさい。
ア.開花には,温度は全く関係していない。
イ.開花するには,必ず温度を25℃以上にしなくてはならない。
ウ.開花するには,必ず温度を20℃以下にしなくてはならない。
エ.25℃のとき,暗くする時間が4時間では開花しないが,8時間では開花する。
オ.23℃のとき,暗くする時間に関係なく開花する。
カ.温度を低くするほど,暗くする時間が短くても開花する。
キ.開花には,暗くする時間は全く関係していない。

問3 つぎのア~オから,アサガオの葉を選び,記号で答えなさい。

問4 アサガオの花は5枚の花びらがつながっています。アサガオのように,花びらがつながっているものをつぎのア~オからすべて選び,記号で答えなさい。
   ア.ハス  イ.スミレ  ウ.キキョウ  エ.ツツジ  オ.ホウセンカ

 マッハボタンの花は朝早い時間に開き,その日の午後には閉じることから,太陽の光によって開花するのだと考えられていました。しかし,マッハボタンのつぼみを早朝に暗室(光の入らない部屋)に入れて温度を高めると開花しました。この実験から,マッハボタンの花の開閉には,光の有無は無関係であるとわかりました。
 図1は32℃で開花していた花を26℃の暗室に移し(この時を0分とする),40分後に28℃,32℃,34℃の暗室に移したときのそれぞれの花の開度の変化をグラフにしたものです。ただし,花の開度90度は,花びらが左右に45度ずつ開いていることを表しています。

問5 マッハボタンの開花について,本文および図1からわかることをつぎのア~カから3つ選び,記号で答えなさい。
ア.温度の変化によって,一度閉じた花も再び開くことがある。
イ.一度花が開くと,その後の温度や光の変化に関係なく開いたままである。
ウ.温度の低いところから高いところに移すと花は閉じる。
エ.温度が高いところから低いところに移すと花は閉じる。
オ.温度を低いところから高いところに移したとき,温度差が大きいほど花は早く開く。
カ.温度を低いところから高いところに移したとき,温度差が小さいほど花は早く開く。

【解説と解答】
問l 開花時間を覚えているのはなかなか大変ですが、5時のアサガオは予測でき、オオマツヨイグサが8時に開花することを否定できれば良いので、覚えていなくても正解した子どもたちが多かったでしょう。
(答え)エ  
問2 「25℃のとき,暗くする時間が4時間では開花しないが,8時間では開花する」と「温度を低くするほど,暗くする時間が短くても開花する。」が正しいことになります。
(答え)エ,カ  
問3 アサガオの葉はエ。 
(答え)エ  
問4 合弁花はキキョウとツツジ。
(答え)ウ,エ  
問5 
温度変化によって、一度閉じた花も開くことがある。
温度が高いところから低いところに行くと花は閉じる。
温度が大きいほど、花は早く開く。
の3点が正しいことになります。
(答え)ア・エ・オ