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洛星、教科担当が五クラスを受け持つ

洛星の教科指導には、少し意外な組み方があります。同じ学年の各教科では、原則として一人の授業担当者が五クラス全部を受け持ちます。クラスが変われば担当者も変わる、という形を基本にしていません。

学校はその理由を、すべての生徒に統一的な教科指導を行うためとしています。五クラスという規模なら、クラスごとに担当者を分ける方法もありそうです。それでも原則は一人が全部を担当する。洛星が教科の授業を、クラス単位ではなく学年全体で考えていることが分かります。

授業を統一すると聞くと、生徒を同じ型にはめる話のようにも聞こえます。しかし、ここでそろえているのは成績や到達点ではありません。どのクラスに在籍しても、同じ担当者による教科指導を受けられる体制です。

洛星は六年間を二年ずつ、基礎期、充実期、発展期に分けています。中学一・二年は、学習の基礎的な能力と生活の基本を身につける時期です。六年間の進み方を段階に分けるだけでなく、同じ学年の五クラスも一つのまとまりとして教える。縦の六年間と、横の五クラスをともに考えた組み方です。

学校を比べるとき、授業時間や進度は目につきやすいものです。ただ、誰がどこまで受け持つかにも学校の考えは出ます。洛星では、クラスごとの差を前提にせず、学年全体へ統一的な教科指導を届ける体制を選んでいます。

洛星中学校・高等学校「カリキュラム」

洛星、4科型でも国算理の換算点が残る

2027年度の洛星では、4科型を選んでも、必ず4科合計だけで判定されるわけではありません。社会を含む4科合計と、国語・算数・理科の合計を1.25倍した点を比べ、高い方が400点満点の判定得点になります。

配点は国語120点、算数120点、理科80点、社会80点です。3科型は国算理の合計を1.25倍した点だけを使います。4科型には、社会の得点が十分に伸びなかったときも、国算理の換算点が残る仕組みがあるのです。

たとえば国算理が240点なら、換算後は300点です。4科合計がこれを上回るには、社会で60点を超える必要があります。社会が60点なら二つの点は同じで、60点より低ければ国算理の換算点が採用されます。社会の点が判定得点を押し上げる境目は、国算理の合計によって変わります。

学校が公開している2025・2026年度の後期入試は、2027年度と同じ配点です。その得点は、二つの式のどちらが高くなるかを知る材料にはなります。ただし、一回の得点だけでは科目選択は決まりません。社会に使う学習時間が増えれば、国算理の直しに使える時間は減るからです。

「社会が得意なら4科」とだけ考えると、この判定式の半分しか使っていません。社会が加える点と、四教科へ分ける時間を一緒に考える。洛星の3科・4科は、科目数の多い少ないではなく、社会が判定得点をどこまで動かすかで決める話です。

洛星中学校「2027年度 生徒募集要項」
洛星中学校「入試情報」

洛星、見学だけでも予約が要る

体験授業を申し込まなくても、今年の洛星オープンスクールは予約が要ります。校内見学だけなら予約なしで入れる、という8月29日の案内は、10月2日の新しい案内で変更されました。

開催は2026年11月14日(土)の14時から16時30分。洛星の受験を考えている小学生と家族が対象です。予約は10月3日に始まりました。ここまでは最初の案内と変わりません。変わったのは、体験授業を受けない来場者の扱いです。

体験授業を予約した人は、その申し込みで来場予約も終わります。同じ家族が来場用フォームからもう一度申し込む必要はありません。体験授業に参加せず、校内見学などをする人は、来場専用フォームから予約します。どちらの場合も、予約なしで当日入場する形ではなくなりました。

古い案内には今も「それ以外のプログラムは事前申し込み不要」と書かれています。しかし学校は新しい案内で、今年度から来場者全員を事前予約制にすると明記しました。同じ行事について二つの説明が残っているので、日程だけを読んでも違いには気づきにくい。予約方法は10月2日の案内を基準にしてください。

私は、これは細かな手続きの追加ではないと思います。以前の案内どおりに出かけると、来場予約がないまま当日を迎えることになるからです。体験授業を予約していなければ、来場予約が別に要る。現在の空き状況と受付内容は、新しい案内から予約専用サイトへ進んで確かめます。

洛星中学校「オープンスクール2026ご予約の案内」
洛星中学校「2026年度 オープンスクール開催のお知らせ」

四十五分授業が残す放課後

洛星の授業は、一こま四十五分です。五十分ではない。その理由を学校は、放課後に時間を取り、さまざまな活動を充実させるためだと説明しています。授業を短く済ませるための四十五分ではありません。

平日は朝八時四十分から授業が始まります。月曜・火曜・金曜は七時間、水曜・木曜は六時間です。土曜日も午前中に通常授業があり、週六日、教科の時間をきちんと確保します。その上で、放課後にはクラブや生徒の活動が置かれているのです。

学校生活のページでは、こうした課外活動を、授業では得られないことを経験する場としています。チームワークだけではなく、一人ひとりの判断力や創造力、忍耐力もそこで問われる。教室の外は、授業が終わったあとの余白ではありません。

ここが洛星らしいところです。学力を育てる時間と、仲間と何かをつくる時間を取り合いにしない。一こまを四十五分とすることで、毎日の放課後に、生徒が中心となる活動を続けられる幅を残しています。

学校を比べるとき、授業時数が多いか少ないかだけでは、その学校の一日は分かりません。どこへ時間を配っているのか。洛星の四十五分授業は、六年間で教科以外の力も育てるという時間割なのだと思います。

洛星中学校・高等学校「タイムスケジュール」
洛星中学校・高等学校「学校生活」

洛星、全員参加から有志へ

中学一年生は全員が上演に関わります。洛星で十二月に行われるクリスマス・タブローでは、全員がキャストか聖歌隊を務めるのです。入学した最初の年から、見る側ではなく、つくる側に置かれます。

タブローは、宗教音楽を背景に聖書の場面を絵画のように表す劇です。中学二年生から高校二年生の有志を含め、参加する生徒は合計三百名以上です。一年生では全員で経験し、翌年からは自分で参加を選ぶ形です。

ここが、私はおもしろいと思います。最初から本人の関心だけに任せてしまえば、舞台に立つことも、その裏側を知ることもないまま六年間を終える生徒が出ます。洛星はまず全員に一度経験させ、その後の参加は本人に預けています。

全員参加と自主性は、反対のものではありません。知らないうちから選ばせるのではなく、選ぶ材料を学校が渡している。二年目以降にキャストやスタッフとして参加するのか、別の活動へ向かうのかは、その経験の先にあります。

六年間で子どもが自分の場所を見つけるには、自由だけでなく、まだ知らないものと出会う入口も要ります。全員で始まり、有志へ移るクリスマス・タブローには、洛星が自主性をどう育てようとしているかがよく表れています。

洛星中学校・高等学校「学校生活」

洛星オープンスクールの選び方

オープンスクールの案内が出ると、「体験授業を予約しないと、学校のことが十分わからないのでは」と迷うことがあります。予約開始日に急いで申し込もうとするご家庭もあります。ただ、洛星の今回の案内では、体験授業とそれ以外のプログラムで参加方法が分かれています。

洛星中学校のオープンスクールは、2026年11月14日(土)の14時から16時30分までです。対象は、洛星の受験を考えている小学生とその家族。体験授業の予約は10月3日(土)10時に始まります。それ以外のプログラムは、事前の申し込みなしで参加できます。

ですから、体験授業を受けたいかどうかを先に考えればよいのです。授業に関心があるなら、案内チラシで内容を確かめて予約する。一方、校内を歩きながら複数のプログラムに触れたいなら、体験授業を予約せずに参加する選択もあります。

塾で子どもたちと話していると、予約した授業には参加したものの、その前後を慌ただしく動き、ほかの場所をほとんど回れなかったということがあります。反対に、予約を入れず、本人が関心を持った場所を中心に過ごす家庭もあります。どちらが正しいという話ではありません。

一日に多くのことを確かめようとしなくてもよいでしょう。体験授業を軸にするのか、予定を詰めずに校内を回るのか。参加前にそこだけ決めておくと、予約が必要かどうかも自然に決まります。行事予定は変更される場合がありますので、予約前と来校前には公式情報を確かめてください。

洛星中学校「2026年度 オープンスクール開催のお知らせ」

洛星算数、周期の位置を合わせる

規則性の問題を直していると、「周期は合っていたのに、答えだけ一つずれた」という答案がよく出てきます。同じ並びが6個ずつ繰り返されると見抜き、求める番号を6で割る。そこまでは合っています。ところが、余り2を並びの2番目ではなく3番目に当ててしまう。洛星の算数では、規則を見つけたあと、その規則を正しい位置へ当てはめるところでも差がつきます。

2023〜2025年の洛星前期算数では、数の規則や表・マス目を使い、いくつか試しながら規則を見つける問題が確認できます。最初の数例だけを書いて計算へ進むと、繰り返しの前にある例外や、並びの端を数え落としやすくなります。後ろの小問で前の答えや見つけた規則を使う場合は、ここでのずれがそのまま残ります。

過去問では、「番号」と「その番号に入るもの」を同じ表に書いてみます。繰り返しが始まる場所に縦線を入れ、周期ごとの切れ目も残します。見るのは、同じ並びが現れたかどうかだけではありません。繰り返しの前に別の並びがあるか、一周期は何個か、求める番号の手前で一組が終わるかまで、その表で確かめます。

一つずれる答案では、数え始めが曖昧になっていることがあります。番号を1から数える並びなら、余り2は周期内の2番目です。一方、点が動く問題などで、動く前を「0回」とするなら、同じ割り算でも対応する位置が変わる場合があります。表の左端に「0回」または「1番」と書いておくと、どこを出発点にしたのかが途中作業に残ります。

割り切れたときも答案を見たいところです。周期が6個で、求める番号が6の倍数なら余りは0です。これを次の周期の最初とすると、一つずれます。1番から6番までを一組にしたなら、余り0は6番目、周期の最後です。表を一周期の終わりまで書いていれば、余り0をどこへ置くかも目で確かめられます。

繰り返しの前に例外がある問題では、その個数を求める番号から引いてから割ります。ここを飛ばすと、周期の長さも割り算も合っているのに、答えだけがずれます。直しでは正解を書き写す前に、作った表、周期の線、求める番号から例外を引いた式、商と余りを並べて見ます。商は何組分か。余りがあれば次の組の何番目か。余り0なら一組前の最後か。洛星の規則性は、見つけた周期と求める位置が紙の上で対応しているかまで確かめたい問題です。

洛星合格に向けた家庭の最初の整理:志望校別対策を始める前に

洛星を目指す保護者の方へ。不安や迷いを抱えるのは自然なことです。塾だけで十分だろうか、いつから過去問に取り組むべきか、科目ごとの優先順位はどう決めるか、子どもの学習ペースをどう見立てればよいか——こうした問いは多くの家庭で出ます。本記事では、学校別対策を本格的に始める前に家庭でまず整理しておきたいことを、落ち着いて実行できる順序で示します。シリーズ「洛星の学校別対策」の第1回として、全体像と最初の一歩に焦点を当てます。

保護者の不安を整理する

まずは典型的な不安を並べ、共感して整理します。自分の不安を言葉にすることで、次に取るべき行動が見えやすくなります。

  • 塾の指導だけで学校別の対策は足りるか
  • 過去問はいつから、どのくらいやるべきか
  • 理科・社会・国語・算数の優先順位はどう決めるか
  • うちの子の学習ペースをどう評価すればよいか

これらの問いに対する「正解」は家庭ごとに異なります。まずは現状を把握し、目標と時間軸を明確にすることで、取るべき優先順位が見えてきます。

まずやることリスト(5ステップ)

学校別対策を始める前に家庭で行うべき基本の流れです。順に進めることで、無駄の少ない準備ができます。

  1. 現状把握
    直近の模試、塾の到達度表、学校の偏差情報、日々の小テスト結果などを集める。子ども本人の学習意欲や生活リズムも簡単に確認します。
  2. 目標設定(志望校の受験形式と到達目標)
    洛星の出題形式や合格ライン(目安)を踏まえ、到達すべき学力と逆算したスケジュール感を決めます。
  3. 優先順位の決定
    科目別に「基礎固めが先」「過去問を並行」などの優先度を決めます。優先度は現状と弱点で決めるのが基本です。
  4. 過去問の扱い方を設計
    「いつから」「どの頻度で」「どう評価するか」を方針化します(後節で詳述)。
  5. 支援の使いどころを決める
    塾・個別・家庭学習の分担を決め、必要なら短期の個別やゼミの検討時期を設定します。

短いチェックリスト(現状把握用)

  • 直近の模試結果と偏差値(提出可)
  • 塾の到達度・宿題の状況
  • 家庭での学習時間の目安(平日・休日)
  • 子どもの得意・不得意、学習に対する態度

過去問との向き合い方

過去問は「傾向把握と学習の優先付け」に使うのが基本です。出題傾向を断定しすぎず、学習の指針として活用しましょう。

いつから・どの程度・どう評価するか

  • いつから:目安として本番の6〜12か月前に徐々に触れ始める。最初は出題形式や問題の雰囲気を知る段階にとどめ、解答までは無理に正確さを求めない。
  • どの程度:最初は「傾向把握のための速読」的な扱いで各教科1〜2年分を試す。準備が進んだ段階で時間を計って本番形式の通しを増やす。
  • どう評価するか:点数だけでなく、時間配分の崩れや解けなかった問題の傾向(計算ミス・読解力の不足・知識不足)をカテゴリ分けして優先度づけする。

過去問は「いつから全力で解くか」よりも、段階的に取り入れて学習の優先順位を決めるための道具と捉えると実行しやすいです。

6〜12か月前の大まかなスケジュール例(目安)

以下はあくまで目安です。家庭の状況や塾のカリキュラムに合わせて調整してください。

時期
主なやること
12か月前
現状把握・年間計画作成・基礎固め(弱点の補強)
9か月前
基礎固め継続・過去問を軽く触れる(傾向把握)
6か月前
過去問を並行して演習開始・時間配分の練習・模試でのチェック
3か月前〜
本番形式の通し演習増・直前の弱点集中的対策

平日の学習配分イメージ(例・目安)

学年や子どもの状況で変わりますが、平日のまとまった時間が限られる場合の一例です。数字は目安で、続けられる範囲に調整してください。

  • 宿題・塾の復習:30〜45分
  • 基礎ドリル(算数計算・漢字など短時間反復):15〜20分
  • 過去問・演習(週に数回、1回30〜60分):週2〜3回目安
  • 読書・読解トレーニング(短い時間の継続):15分

無理のない積み重ねを意識し、疲れが見えるときは量を減らして質を優先しましょう。

塾・個別・家庭学習の使いどころガイド

集団塾はカリキュラムや演習量、模試といった強みがありますが、個々の弱点やペースに合わせた補強が必要な場合があります。以下を判断基準にしてください。

  • 集団塾で補えない場合(検討の目安)
    • 特定の単元での反復が必要(例:計算ミスが多い、漢字が定着しない)
    • 模試で安定しない教科があり、個別の診断と指導で改善が期待できるとき
  • 個別指導や短期ゼミのタイミング
    • 直前期に短期間で集中的に弱点を補強したいとき
    • 塾のペースに追いつけないが、学力差を短期間で縮めたいとき
  • 家庭学習の役割
    • 日々の基礎の定着(計算・漢字・読解)
    • 塾で手薄になりがちな学校特有の出題形式への慣れ(過去問の読み合わせなど)
    • 学習習慣の維持と精神的なサポート

必要であれば、短期の個別や外部の専門サービスを試してみるのも一つの手です。ただし、導入前に目的(何を改善したいか)を明確にすることが大切です。

過去問の具体的な評価項目例

過去問を解いたあとの評価は、点数以上に「何が原因で点が取れなかったか」を分類することが肝心です。評価項目の例を示します。

  • 基礎知識不足(例:年号・語彙・公式)
  • 計算ミスやケアレスミスが多い
  • 読解力・問題文の読み取り不足
  • 時間配分の失敗(ある科目に時間をかけすぎた)
  • 問題形式に慣れていない(洛星特有の出題に対する慣れ)

まとめと次の行動

まずは急がず、現状把握→目標設定→優先順位付け→過去問設計→支援の使いどころ決定、という流れで家庭の準備を進めてください。具体的な「次の一歩」は次の通りです。

  • 今日できる一歩:直近の模試結果・塾の到達表・子どもの宿題ノートを集める(15〜30分)
  • 1週間でやること:保護者内で優先順位を話し合い、6か月後の大まかな計画を立てる
  • 必要なら:短期的な個別指導の相談や、過去問の取り扱い方について外部の意見を聞く

本記事はシリーズの第1回です。続編では科目別の対策や過去問演習の具体的な進め方、家庭で使える学習管理ツールの例を扱う予定です。重複を避け、段階に応じた実務的なアドバイスをお届けします。

短いまとめ:まずは現状を把握して小さな一歩を踏み出すことが、洛星合格に向けた家庭の準備では最も重要です。次回以降で科目別の具体策を順にご案内します。

個別の添削や指導が必要な場合は、邦学館 個別ワークスをご利用ください。