洛星、全員参加から有志へ

中学一年生は全員が上演に関わります。洛星で十二月に行われるクリスマス・タブローでは、全員がキャストか聖歌隊を務めるのです。入学した最初の年から、見る側ではなく、つくる側に置かれます。

タブローは、宗教音楽を背景に聖書の場面を絵画のように表す劇です。中学二年生から高校二年生の有志を含め、参加する生徒は合計三百名以上です。一年生では全員で経験し、翌年からは自分で参加を選ぶ形です。

ここが、私はおもしろいと思います。最初から本人の関心だけに任せてしまえば、舞台に立つことも、その裏側を知ることもないまま六年間を終える生徒が出ます。洛星はまず全員に一度経験させ、その後の参加は本人に預けています。

全員参加と自主性は、反対のものではありません。知らないうちから選ばせるのではなく、選ぶ材料を学校が渡している。二年目以降にキャストやスタッフとして参加するのか、別の活動へ向かうのかは、その経験の先にあります。

六年間で子どもが自分の場所を見つけるには、自由だけでなく、まだ知らないものと出会う入口も要ります。全員で始まり、有志へ移るクリスマス・タブローには、洛星が自主性をどう育てようとしているかがよく表れています。

洛星中学校・高等学校「学校生活」