我が道を行け

中学受験の情報は、探そうと思えばいくらでも出てきます。

この時期は、塾のクラス、模試の偏差値、志望校別対策、過去問の始め方、夏休みの使い方など、いろいろな話が耳に入ってくるでしょう。

もちろん、情報を集めることは悪いことではありません。

ただ、問題は、その情報に振り回されてしまうことです。

「あの家はもう過去問を始めているらしい」

「この時期にこの教材をやっていないとまずいらしい」

「この講座を取らないと間に合わないらしい」

そんな話を聞くたびに不安になり、今やっていることに自信が持てなくなる。すると、あれもこれもと手を広げてしまい、結局、目の前の勉強が中途半端になってしまうことがあります。

よその家のペースは、よその家のもの

中学受験は、同じ学年の子どもたちが同じ時期に試験を受けるので、どうしても横並びで考えがちです。

しかし、実際には子どもの状況はそれぞれ違います。

得意な科目も違えば、苦手な単元も違う。集中できる時間も違うし、家庭で使える時間も違います。志望校も、現在の学力も、性格も違うのです。

ですから、よその家でうまくいっている方法が、そのまま自分の家に合うとは限りません。

むしろ、他の家庭のペースに合わせようとして、子どもが疲れてしまったり、親が焦ってしまったりする方が問題です。

大事なのは、ウチでできること

では、何を基準にすればよいのでしょうか。

それは、「ウチで確実にできること」です。

毎日少しでも計算を続ける。漢字を丁寧に覚える。間違えた問題をもう一度解き直す。授業でわからなかったところをそのままにしない。過去問を解いたら、点数だけで終わらせず、どこで失点したかを確認する。

こうしたことは、派手ではありません。

しかし、受験勉強で本当に力になるのは、こういう地道な積み重ねです。

特別な講座を増やすことよりも、目の前の課題をきちんと消化すること。新しい教材に飛びつくことよりも、今できていない問題をできるようにすること。その方が、はるかに確実です。

情報は参考にするが、主役にしない

受験情報は、あくまで参考材料です。

それを聞いたからといって、すぐに家庭の方針を変える必要はありません。

「これはウチにも必要か」

「今の子どもの状態に合っているか」

「これを増やしたら、今やっていることが崩れないか」

そう考えてから判断すればよいのです。

情報に振り回される家庭ほど、勉強の軸がぶれます。

逆に、やるべきことがはっきりしている家庭は、多少の情報が入ってきても大きく揺れません。

我が道を行く強さ

中学受験では、最後まで不安がなくなることはありません。

だからこそ、家庭の中にひとつ軸が必要です。

ウチはウチのペースでやる。

ウチの子に必要なことを、ひとつずつ積み重ねる。

できないことを数えて焦るのではなく、今日できることを確実にやる。

その姿勢が、最後には子どもの力になります。

周りの情報を完全に遮断する必要はありません。

ただし、振り回されないことです。

我が道を行く。

それは、勝手気ままにやるということではありません。自分の子どもをよく見て、家庭でできることを見極め、それを続けるということです。

受験勉強は、最後はその積み重ねがものを言います。