筑駒の中学一年生は、駒場野公園内の「ケルネル田んぼ」で、一年間かけて自分たちで米を作ります。田植え、稲刈り、脱穀まで行います。ただ、この授業は米を作って終わりではありません。
この水田を作ったのは、学校の前身である駒場農学校に外国人教師として赴任したオスカー・ケルネル氏です。近代農法を伝えるために作られました。つまり、生徒は学校の前身と関わりのある水田で米を作っているわけです。
学校は、水田学習を「単なる稲作についての労作体験学習」ではないと説明しています。田植えや稲刈りをするだけでなく、その米作りに関わる環境問題と稲作文化の歴史も学ぶ授業だからです。
生徒が田植えをし、稲を刈り、脱穀するのは、近代農法を伝えるために作られた同じ水田です。学校が現在まで維持し、受け継いできた場所で米を作り、その来歴を知り、米作りを取り巻く環境問題や稲作文化の歴史まで学びます。
学校案内で水田学習を見るとき、田植えや稲刈りが楽しそうかどうかだけを見ても、この授業は分かりません。ケルネル田んぼを誰が何のために作り、そこで何を学ぶのかまで、子どもと一緒に見てください。環境問題と稲作文化の歴史までが、筑駒の水田学習です。
